若狭会古


     若狭会古とは、、、
    

   今のなお千年以上受け継がれている
    若狭小浜の伝統文化・生活文化に出会って欲しい、
という思いを込めて付けられた名称です。

若狭小浜には、
それに応える無数の優れた文化財と 
美しい民俗が残されています。


若狭の伝統文化の豊かさを知って頂きたいと思います。




私たちの小浜市は、
   日本ではじめて象が来たまちです。



「若狭守護代記」                  応永十五年六月  十二日
「若狭郡県志」  第二巻 山川部 唐船嶋   応永十五年六月二十二日
「若狭國税所今富名領主代々次第         三五二頁
「若狭文学」 第20号   昭和56年9月発行
             象の渡来 〜小浜へ来た象〜     山名暢雄 
「若狭高校商業科雑誌」 第33号  昭和60年3月発行
            〜 鯖街道とは何か〜    商業科雑誌編集委員会




若狭路の象 渡来再現




御食国(みけつくに)若狭 食のまちづくり・小浜 象が小浜にやってきた
はじめて象が来た町(1) はじめて象が来た町(2) 象と若狭路博
象が来た 象が行く その1 象が行く その2
象が行く その3 象が行く その4 象が行く その5
象が行く その6 象が行く その7 象が来た 番外
象の渡来(千年行列) 象が行く その8






ぞうさんのお仕事について、ストレスになるのでは?と、心配してくださる方もいらっしゃいますが、私のぞうさんは“仕事大好きゾウ”です。ゾウは少しナルシストなところがあり、現場で「かわいい」「大きい」「すごい力」「上手にできたね」などとほめられるのが大好きなのです。そしてたっぷりもらえるバナナや角砂糖、そして何といっても自分が中心でいられる満足感(タレントさんにも時には勝てます)が良いのではないでしょうか。私自身もゾウと一緒に仕事をして、私の気持ちがゾウに通じ(?)、とても上手に演技をしてくれた時は本当に幸せな気持ちになります。そして“お疲れ様”の声と共に、やはり現場には適度な緊張感があるのでしょう、ゾウたちにもほっとしたような、満足げな表情が伺えます。今回はそんなぞうさんのお仕事について少しお話しします。





9月27、28日と福井県小浜市にて開催された“若狭路博2003”の最大イベント、千年行列にランディと参加してきました。海を通じた文化の交流の象徴として1408年、日本に初めてゾウが渡来した様子を再現しようと計画されたのが千年行列です。実は福井県には動物園がありません。この催し物で子供たちはもとよりお年を召した方でも初めて“本物のゾウ”(この表現を用いて様々な場所で宣伝されていたのがとても新鮮でした)を見たという方が大勢いらっしゃいました。駅前商店街には近隣の幼稚園児や小学生が描いたゾウの絵が展示されていましたが、テレビや本で知っているゾウを描いた絵は本物よりカラフルでかわいらしいものばかりでびっくりしました。実際にゾウを見た後、子供たちはどんな絵を描くのでしょうか。とても興味があります。
さて、いつものように落ち着いて長距離輸送を終えたランディが小浜市に到着したのは前日の午後2時過ぎ。早々と車から降りてシャワータイムでリラックスと思ったら、あっという間にたくさんの見物人に囲まれてしまい、私たちは人止めロープをするのに大忙しです。隣に公民館があり、幼稚園児が30人ほど窓からのぞいています。「ぞうさーん、ぞうさーん」 大喜びです。そのうち園児たちはずらっと並んで見物にやってきました。私は声をかけました。「ぞうさんにバナナあげてみる?」「わーい!」また大喜びです。最初はこわがっていた子供たちもゾウの鼻にさわって大満足。1時間ほど道端に座って見ていました。「初めてぞうさんをみた人は?」8割の子供が手を挙げました。警備の人に見守られてその晩ランディはぐっすりと眠りました。
翌日の早朝、朝シャン中のランディに散歩中のおじいさんが気づいて足を止めました。しばらくじっと眺めていましたが、「何か買ってくるわ」と言い残し、杖をついて行ってしまいました。1時間ほど経ったでしょうか。コンビニの袋をぶらさげて戻ってきて、「これ食べさせて良いか?」とバナナを2本差し出しました。「どうぞ、こちらにいらしてください」私はおじいさんをランディの側まで案内しました。八百屋が開いていなかったので、コンビ二に行ったらこれしか無かったのだそうです。1本45円、ラスト2本のバナナだったそうで、本当に嬉しかったです。福井県の人がぞうさんが来るのをずっと楽しみにしていてくれたのだろうと、私はうるうるとしてしまいました。
1日目の山の会場での記念撮影や綱引きを行ったふれあいイベントは大成功でした。2日目は本番のパレードです。沿道を埋めつくした見物人の前を長い行列が進んでいきます。ランディは最後です。2回も仮縫いをした古めかしい衣装を身につけて張りきっています。パレード中は思っていたより暑く、途中でランディの大好きなフルーツジュースを買ってあげました。鼻に吸い込んで口に運び、美味しそうに飲む姿を見て、また見物人は大騒ぎ。寸劇をはさみ簡単なパフォーマンスをして終了。「お疲れさん」その声を聞くと、ランディはいつものように足早に車に乗り込み、市原で待つ仲間の元へと長い帰路につきました。ゾウって本当に癒してくれる動物です。そう思いませんか? これからもゾウがいない地域でこんなイベントが企画され、子供たちの笑顔にいっぱい会えると嬉しいですね。


市原ぞうの国 小百合園長
<VOL.10 市原ぞうの国友の会ニュース2003年秋冬号に掲載>