(小浜市民憲章 前文より)
はじめて象が来た町(2)
日本人が象をはじめて目にしたのは一四〇八年(応永一五年)、
南蛮船が小浜の港へ象を陸揚げした時のことでした。
その後、江戸時代の終りまでに五回、日本へ象が来ています
(亀井節夫「日本に象がいたころ」)。
第二回目 一五七四年(天正二年)。
小浜へ来てから一六六年後、
明国船が博多へ象を陸揚げしています。
第三回目 一五七五年(天正三年)。
前年につづいて明国船が豊後国臼杵の浦へ。
第四回目 一六〇二年(慶長七年)。
南ベトナムから徳川家康へ献上のため。
第五回目 一七二八年(享保一三年)。
清国船が長崎へ、徳川吉宗へ献上のため。
ところで、小浜へ上陸し、京都へ運ばれていった象はその後どうなったのでしょうか。
実は、一四一一年(応永一八年)二月、将軍義持から朝鮮王太宗へ、
大蔵経一揃を貰ったお礼に献上されたのです。
朝鮮の李朝でもこれがはじめての象だったと記録されいます
(「李朝実録」)。
四方吉郎
美しい若狭を守り伝えたい・・・・・・