耕養庵蒼島短歌 平成二十一年三月分 入選作品
第一席
深夜便にヨーヨーマの弾く平城山に胸あつくをり春浅き夜
田所 芳子
寸 評
眠られず夜中に目覚めてヨーヨーマの弾く「平城山」の曲に感動した作者、感動
した作者はずっと目覚めておられた事でしょう。音楽に造詣の深い作者だと思います。
第二席
吾子の下に住まひ移してひと月経る古里のごと安らぎてをり
山下 はる
寸 評
年老いて吾子のもとに引き取られ娘さんと同居された作者。この上ない幸せなことです。
老後を趣味とする短歌に生きて益々お幸せな老後をお過ごし下さい。
第三席
春を恋ふ桜の花芽ほの紅く昨日より少しふくらみて見ゆ
小畑 志津子
寸 評
春を恋ふのは桜ばかりでなく作者も春を恋ひ、待ち望んでいると思います。
作者は毎日桜を眺めて、昨日より少し蕾が膨らんだことを確かめておられる様子が見える様です。
今回もたくさんのご応募ありがとうございます。
耕養庵では引き続き皆様の素敵な作品を募集しております。
美しい若狭を守り伝えたい・・・・・・