こうのとり橋
春はあけぼの、
やうやう白くなりゆく山ぎは少しあかりて・・と、
枕草子の第一段を思い浮かべながら
早朝の道を歩く。
前方に、まだ夜間照明の点灯しているこうのとり大橋が、
二つのアーチを描いている。
アーチの接点は、照明の光を互いに反射して、
淡いピンクに染まり美しい。
空が明るくなってくると山の稜線がくっきりと見える。
足音に驚いてシラサギがゆっくり飛び立っていく。
振り返って橋を見上げると、照明はもう消えている。
こうのとり大橋は江古川、北川、多田川の三川を渡る全長、
約500m、道巾約12mの立派な美しい橋である。
平成18年に完成した。
橋の名前はこうのとりが飛んでいるような白いアーチの形から、
公募で決まった。
三川の川岸、中州、周辺の田には、
4月から5月にかけて、シラサギが飛来する。
以前は早朝、川岸の木にシラサギが群れているのをよく見かけた。
今年は2月にコウノトリが4羽も国富地区(小浜市)に来たと、
新聞やテレビが報じていた。
昔のようにコウノトリが帰ってくることを願っている。
若狭読書会会員 白石惠子
美しい若狭を守り伝えたい・・・・・・