ようこそ若狭小浜 耕養庵へ



  若狭の幸せ道      ー妙楽寺参道ー

時の流れから離れ

ふと ゆるやかな歩幅で歩きたくなる

真言宗 妙楽寺への道

多田ヶ岳の麓 そこは野代の村里

山からの風を受けて坂道を登る

参道は 若葉のトンネル

もみじの葉先には 朱い実が光り

降りこぼれる緑の向こうの枝陰に

「大悲閣」の山門が煙る

若狭最古の本堂に

慈悲あふれた「千手観音菩薩立像」が在わす

二十四面のお顔と千の手を持たれる観音菩薩

胸にぴったりと 合わされた合掌の手

静もる堂内で 私は無心に手を合わす

じわじわと 観音さまの温もりが伝わり

悲しみが とけてゆく

「ああ ありがたい」

救って下さる力の大きさ

左手の地蔵堂には ふくよかなお顔

すずやかな目許の地蔵さま

安産を願う人々の心の支えとなって光を下さる

心がほぐれ 戻りゆく参道に

羊歯を打つ谷水のせせらぎ

小鳥のさえずりが

快よく 耳許をくすぐるここは

                                            若狭の幸せ道       

                                                                         康代

 

妙楽寺

      静もれる

      千手観音の前に在し

       一時吾は

       無心にをりぬ
 

妙楽寺

   三日月の形に細き目もとして

   伏し目がちなる

   地蔵菩薩は
 

                  美しい若狭を守り伝えたい・・・・・・