若州小浜藩江戸屋敷跡

          




小浜藩邸江戸屋敷

江戸時代に小浜藩邸があった東京都新宿区矢来町の矢来公園で

二十日、

「小浜藩邸跡」「杉田玄白生誕の地」の記念碑が

お披露目され、

関係者が出席して建立を祝った。


江戸の小浜藩邸は、一六ニ八(寛永五)年に藩主酒井忠勝が

三代将軍家光から同所を拝領して下屋敷としたのが始まり。

江戸城の火災の際は家光がここに避難し、
矢来を巡らせて警備に当たったことから
今の地名が生まれた。
広大な敷地には小堀遠州の作といわれる庭園があり、
江戸名園の一つとされた。

また、「解体新書」を訳した蘭学者の杉田玄白は
一七三三(享保十八)年、この屋敷内で生まれたとされている。


ただ、今は住宅地となって当時の面影はなく、

史跡もないのが現状。

地元小浜藩邸があったことが薄れつつあるとして

県立若狭民俗資料館の前館長、中島辰男さん(七六)

(小浜市甲ケ崎)

が私財を投じ、小浜市を通じて新宿区に石碑を寄贈した。






〜平成16年12月20日  東京都新宿区矢来公園〜

新宿公報




史実による正しい説得力が、過去の新しい歴史像を生み出すのであろう。

幕末の小浜藩の動向にも従来に無い新しい視点が必要なのではないか。

若州小浜藩邸跡の碑が何故今日まで建てられることがなかったのか?、

今後の研究により、

郷土の維新の歴史に何らかの新たな示唆が得られることを期待したい。



                      福井県立若狭歴史民俗資料館
                             前館長   中島辰男 



美しい若狭を守り伝えたい・・・・・・