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若州良民伝





安永九年(一七八〇)に出た全四巻の書。
若狭地方で領主が領民の中の六十余人の善行を記録したもの


その序文はこんなふうに書かれています。

「偉大なる賢者がおっしゃつた。
善い政治とは民に善い教えを施すことである。
また、善い政治とは民が為政者を敬うようにすることである。…



善い教えを施せば民が豊かになり、
民の心をつかむことができる。
民の心を得れば
古い中国の秦や楚の国のような
固いとりでや強い兵隊を持たなくとも国の守りはできる。」





悪代官を描くのがテレビや映画に多いのですが、
こんな良心的な領主が実は一般であったのです。
そしてこの為政者の心得は色あせないどころか今もって光っているのです。



「若州良民伝」の各巻は
第一 全十四話 内女性の話二、複数もの一

        第二 全十六話 内女性の話五、小浜西津の「綱女」はこの巻

 第三 全十三話 内女性の話三、夫婦もの一、敦賀町人もの一

 第四 全十一話 内女性の話四、夫婦もの一、複数の人が出てくるもの一



この「良民伝」をおいおいこの紙面でご紹介していきたいと思います。

                    
                                若狭文学会会員  松井正







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